医療機器業界について

自主学習ノート

1.どのような業界か
医療機器業界は、けがや病気を「見つける・治す・支える」ための 機械・器具・ソフトウェア をつくる業界である。
製品開発サイクルが非常に遅く、リードタイムが長いのが特徴。

2.具体例と代表企業

用途代表的な製品海外大手日本の主な企業
画像診断CT・MRI・超音波GE Healthcare, Siemens Healthineersキヤノンメディカル、島津製作所
治療機器人工心臓、ステントMedtronic, Boston Scientificテルモ
ロボット手術da VinciシステムIntuitive Surgical (米)一部部品で川崎重工など
患者モニタ心電計、脳波計Philips (蘭)日本光電
在宅・ウェアラブル血糖値センサーDexcom, Abbott(国産は少なめ)

3.市場規模と成長率

指標2024年2034年/30年CAGR(年平均成長率)
世界全体約 6,404億 USD(約100兆円) (Precedence Research)1.15兆 USD(2034年) (Precedence Research)約 6.7 %
日本市場約7兆円規模(2024年推定)2029年まで年 7 % 成長予測 (テクナビオ市場調査レポート)

4.トレンド
デジタル&AI化
AIが画像を読影、ドクターの見落としを減らす。
ウェアラブル・在宅医療
血糖値センサー(CGM)が処方なしで買える時代に Investor’s Business Daily
ロボット手術の普及
da Vinciの新機種や他社も参入、世界市場は180億ドルへ Investor’s Business Daily

5.課題とビジネスチャンス

課題背景チャンス
規制が厳しい安全第一のため承認に時間規制ノウハウを持つ企業が強み
高コスト高性能化で価格が高いレンタル・サブスク、中古市場
データ連携病院ごとにシステムがバラバラクラウドで一元管理する新サービス
新興国アクセス高価格で普及しづらい低価格モデルや遠隔診断で開拓

6.今後の展望(2025~2035年頃)

方向性具体的な未来像
ヘルスケア×ITの融合スマホ+AIで病院に行かずに診断→薬配送までワンストップ
パーソナライズ医療遺伝子や生活データに合わせた“オーダーメイド治療機器”
ロボット・自動化手術室だけでなくリハビリ支援ロボ、薬剤ピッキングロボが普及
環境配慮使い捨て部材をバイオ素材に、装置も省電力設計