家電業界について

自主学習ノート

1.どのような業界か
家電業界は、テレビ・冷蔵庫・洗濯機などの「白物家電」から、スマホ・ウェアラブル・ゲーム機といった「黒物/デジタル家電」まで、 家庭で使う電気製品を設計・製造・販売する業界である。
ハードだけでなく、OS・アプリ・クラウドサービスまで含む “ハード+ソフト+サービス” ビジネスに急速にシフトしている。

2.具体例と代表企業

分類製品例世界の主な企業日本の主な企業
白物家電冷蔵庫・洗濯機・エアコンHaier(海爾)、LG、Whirlpoolパナソニック、日立GLS、シャープ
黒物/デジタルテレビ、ゲーム機、スマートフォンSamsung、Apple、Sonyソニー、シャープ、京セラ
スマート家電スマートスピーカー、ロボット掃除機Amazon(Echo)、Roborock、iRobotパナソニック(RULO)
キッチン家電IH炊飯器、電子レンジMidea、Philipsタイガー、象印マホービン

3.市場規模と成長率
世界では1兆ドル超え産業。アジア太平洋がシェア約4割で最大市場。

市場2024年規模2032‑34年予測CAGR
世界(コンシューマーエレクトロニクス全体)8,150億 USD (フォーチュンビジネスインサイト)1兆4,680億 USD(2032) (フォーチュンビジネスインサイト)約7.9 %
日本(ホームアプライアンス)2.35兆円(2023) (Verified Market Research)3.34兆円(2031) (Verified Market Research)約5 %

4.トレンド
スマートホーム化
Wi‑Fi/BLE搭載家電+音声アシスタントで “まとめて操作” が当たり前に。
AI・データ活用
冷蔵庫が中身を認識→レシピ提案、テレビは視聴傾向でおすすめ学習。
省エネ・脱炭素
インバーター+ヒートポンプ技術、再エネ連携で CO₂ 排出を削減。
サブスク/アップグレード型
テレビやエアコンを月額で利用、ソフト更新で機能が“後付け”可能に。

5.課題とビジネスチャンス

課題背景チャンス
半導体・部材不足車載・ITとの取り合いサプライチェーン多元化、国産チップ開発
価格競争の激化新興国メーカーの台頭高付加価値プレミアム路線、エコ設計で差別化
環境規制・E‑wasteEU RoHS、リサイクル法リユース家電、モジュール交換式製品
個人データ保護スマート家電は常時通信セキュアOS、プライバシー保護サービス

6.今後の展望(2025~2035年頃)

未来像具体例
AIコンシェルジュ家電冷暖房・照明・セキュリティを AI が自動最適化、光熱費▲30 %
カーボンニュートラル製品部材トレーサビリティ+再生プラスチック比率50 %超
“家電 as a Service”5〜7年ごとに新品へ自動交換、使用データで月額課金
新興国の中間層拡大インド・アフリカで年10 %超成長、エントリーモデル需要が爆発